結論から言うと、2027年度(令和9年度)の共通テスト数学は、2025年度から始まった「新課程」の形式がそのまま続きます。 ポイントは3つで、①数学①(数学I・A)は選択問題がなくなり全問必答、②「整数の性質」など一部が出題範囲から外れた、③数学②は「数学II・B・C」になり、ベクトルが数学Cへ移動、統計的な推測・複素数平面・二次曲線が加わって試験時間が70分(100点)に増えた、です。
「2027年の共通テスト数学って何が変わるの?」「新課程で"出ない範囲"はどこ?」——この記事では、新課程の共通テスト数学の出題範囲を、変わった点と出なくなった(捨てられる)範囲に整理して解説します。
※出題範囲・形式は大学入試センターが公表する最新の「令和9年度 大学入学共通テスト実施要項」で必ず確認してください。旧課程履修者向けの経過措置の有無・内容も要項で確認が必要です。
2027年の共通テスト数学は何が変わった?(新課程の全体像)
2027年度も、2025年度に始まった新学習指導要領(新課程)にもとづく出題です。数学は次の2つの試験科目に分かれます。
試験科目 | 出題範囲 | 時間 | 配点 |
|---|---|---|---|
数学①(数学I,数学A) | 数学I+数学A | 70分 | 100点 |
数学②(数学II,数学B,数学C) | 数学II+数学B+数学C | 70分 | 100点 |
旧課程からの大きな変更点は次の通りです。
- 「数学II」単独の科目が廃止(数学IIだけでは受験できず、「数学II・B・C」でまとめて出題)
- 「簿記・会計」「情報関係基礎」が廃止(数学②の選択科目だったもの)
- 数学②に「数学C」が追加され、ベクトルが数学B→数学Cへ移動
- 数学②の試験時間が10分増えて70分に
数学①(数学I・A)の出題範囲は?「出ない範囲」はどこ?
新課程の数学①は、選択問題がなくなり全問必答になりました。出題範囲は次の通りです。
- 数学I:数と式/図形と計量/二次関数/データの分析(全範囲)
- 数学A:図形の性質/場合の数と確率
数学I・Aで「出ない範囲」
旧課程では数学Aで「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」から選んで解答できましたが、新課程の共通テスト数学I・Aでは「整数の性質」が出題範囲から外れました。つまり、旧課程で対策していた"整数"は、共通テスト数学①では出題されません(記述式の個別大学入試では出題される場合があります)。
一方で、選択問題がなくなったぶん、数学A(図形の性質・場合の数と確率)は"捨てられない"必答範囲になった点に注意が必要です。
数学②(数学II・B・C)の出題範囲は?
数学②は「数学II・B・C」として出題されます。構成は「必答問題+選択問題」です。
- 数学II(必答3題):式と証明/複素数と方程式/図形と方程式/三角関数/指数・対数関数/微分・積分 など
- 数学B・数学C(4分野から3題を選択):
- 数学B「数列」
- 数学B「統計的な推測」
- 数学C「ベクトル」
- 数学C「平面上の曲線と複素数平面」
数学IIの必答問題で大きく配点され(例年、必答パートの比重が高い)、そこを安定させることが得点のカギになります。数学B・Cは4分野から3題を選んで解答するため、苦手な1分野は選ばずに済みます(例:「統計的な推測」を選ばず、数列・ベクトル・複素数平面で解答する、など)。ただし、本番でどの分野が解きやすいかは年度によるため、4分野すべてを一通り対策しておくのが安全です。
新課程で「新しく入った・重視される」分野は?
新課程で特に意識したいのが、次の3分野です。
- 統計的な推測(数学B):仮説検定や区間推定など。旧課程では軽視されがちでしたが、新課程では選択肢の一つとして本格的に出題されます。
- 平面上の曲線と複素数平面(数学C):二次曲線(放物線・楕円・双曲線)と複素数平面。2025年度は複素数平面中心、2026年度は二次曲線も扱われました。
- ベクトル(数学C):数学Bから数学Cへ移動。学ぶ内容自体は旧課程と大きくは変わりませんが、「数学C」の範囲として位置づけられました。
「変わった点・出ない範囲」早見まとめ
- 数学①:選択問題は廃止(全問必答)/「整数の性質」は出ない
- 数学②:「数学IIだけ」では受けられない/II・B・Cで出題
- ベクトルは数学B→数学Cへ移動
- 統計的な推測・複素数平面・二次曲線が加わった
- 数学②は70分・100点(10分増)
- 数学②のB・Cは4分野から3題選択(1分野は捨てられるが、全分野の準備が安全)
2027年に向けた対策のポイント
- 数学Iと数学IIの必答範囲を最優先で固める(ここが得点の土台)。
- 数学Aは「図形の性質」「場合の数と確率」を確実に(選択廃止で必答)。
- 数学B・Cは4分野をひと通り学び、得意な3分野を決める。統計的な推測や複素数平面は新しく重視される分野なので、早めに触れておく。
- 新課程対応の問題集・過去問(2025・2026年度)で新形式に慣れる。
Q&A:共通テスト数学2027
Q: 2027年の共通テスト数学は2025・2026年と同じ形式ですか? A: はい。2025年度から始まった新課程の形式が2027年度も続きます。数学①は全問必答、数学②は「数学II・B・C」で必答+4分野から3題選択、70分・100点です。最終的な範囲・形式は令和9年度の実施要項で確認してください。
Q: 「整数の性質」は共通テストで出ますか? A: 新課程の共通テスト数学I・Aの出題範囲からは外れており、共通テストでは出題されません。ただし、個別大学の記述式入試では出題される場合があるので、志望校の傾向を確認しましょう。
Q: 数学Bの「統計的な推測」は必ず勉強しないといけませんか? A: 数学②のB・Cは4分野から3題を選ぶため、「統計的な推測」を選ばずに解答することも可能です。ただし本番で解きやすい分野は年度によって変わるため、4分野すべてを一通り対策しておくのが安全です。
Q: ベクトルは数学Bと数学Cのどちらですか? A: 新課程ではベクトルは「数学C」に移動しました。共通テストでは数学②(数学II・B・C)の選択問題として出題されます。
Q: 数学②の試験時間はどれくらいですか? A: 70分・100点です。旧課程の「数学II・B」より10分増えています。問題数(必答3題+選択3題の計6題)に対して時間配分の練習が重要です。
まとめ
2027年度の共通テスト数学は、新課程の形式が継続します。押さえるべきは「数学①は全問必答で整数は出ない」「数学②はII・B・Cで、ベクトルは数学C、統計的な推測・複素数平面・二次曲線が加わった」という点です。まずは数学I・IIの必答範囲を固め、数学B・Cは4分野をひと通り学んでから得意な3分野を決めていきましょう。
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