法政大学の総合型選抜は、自己推薦入試・公募推薦入試・社会人入試の総称で、2027年度は11学部で約20の入試が行われます。2026年度の倍率(志願者数÷最終合格者数の計算値)は、主な入試で文学部地理学科2.1倍から文学部哲学科10.5倍まで大きく違います。文学部の自己推薦や国際文化学部など多くの入試は専願(合格したら入学を確約)で、評定の条件も「なし」から「4.2以上」まで分かれます。
(2026年11月更新)
本記事は、法政大学の「2027年度 入学試験要項 共通冊子 自己推薦・公募推薦・社会人」(2026年7月発行)とその「過去の志願者・合格者数」、各入試の2027年度入学試験要項、入試情報サイトの「入試制度」「入試の主な変更点」をもとに作成しています。入試情報は公開情報/大学公式をもとに作成しています。最新情報は必ず大学公式でご確認ください。

法政大学の総合型選抜にはどんな入試がある?
法政大学は、自己推薦入試・公募推薦入試・社会人入試を「総合型選抜」、指定校推薦入試・スポーツ推薦入試などを「学校推薦型選抜」に分類しています。他大学では学校推薦型に入ることが多い公募推薦も、法政大学では総合型選抜です。
学部 | 2027年度の主な総合型選抜(募集人員) |
|---|---|
法学部 | 国際政治学科 英語外部試験利用自己推薦(5名) |
文学部 | 哲学科 自己推薦(3名)、日本文学科 自己推薦(20名)、英文学科 英語外部試験利用自己推薦(5名)、地理学科 自己推薦(10名) |
国際文化学部 | SA自己推薦(30名)、分野優秀者入試(10名) |
人間環境学部 | 自己推薦(20名)、社会人のRSP入試(7名) |
現代福祉学部 | まちづくりチャレンジ自己推薦(福祉コミュニティ学科10名) |
キャリアデザイン学部 | キャリア体験自己推薦(20名)、商業学科等対象公募推薦(2名) |
経営・現代福祉・キャリアデザイン学部 | グローバル体験公募推薦(若干名〜3名) |
GIS(グローバル教養学部) | 自己推薦 春入学S基準(7名)・A基準(33名) |
スポーツ健康学部 | 自己推薦 理数系(10名)・アスリート・トップアスリート系(15名) |
情報科学部 | 自己推薦(18名。2026年度までの公募推薦から名称変更) |
理工学部 | 公募推薦(4学科で計16名) |
(出典:法政大学「2027年度 入学試験要項 共通冊子」、入試情報サイト「入試制度」)
法政大学の総合型選抜の倍率は?【2026年度入試】
法政大学は総合型選抜の志願者数・1次合格者数・2次合格者数を公表していますが、倍率は示していません。以下は志願者数÷最終合格者数で本記事が計算した値です。
入試(2026年度) | 志願者 | 1次合格 | 最終合格 | 倍率(計算値) | 2025年度の倍率(計算値) |
|---|---|---|---|---|---|
文学部 哲学科 自己推薦 | 21 | 7 | 2 | 10.5倍 | 公表なし |
文学部 英文学科 英語外部試験利用自己推薦 | 63 | 14 | 8 | 7.9倍 | 公表なし |
キャリアデザイン学部 キャリア体験自己推薦 | 97 | 39 | 16 | 6.1倍 | 6.5倍 |
現代福祉学部 まちづくりチャレンジ | 47 | 18 | 9 | 5.2倍 | 4.5倍 |
人間環境学部 自己推薦 | 105 | 66 | 21 | 5.0倍 | 4.5倍 |
情報科学部(2026年度は公募推薦) | 79 | 34 | 17 | 4.6倍 | 2.9倍 |
法学部 国際政治学科 英語外部試験利用自己推薦 | 73 | 39 | 18 | 4.1倍 | 4.1倍 |
スポーツ健康学部 アスリート・トップアスリート系 | 65 | 35 | 17 | 3.8倍 | 2.7倍 |
国際文化学部 SA自己推薦 | 141 | 55 | 39 | 3.6倍 | 3.1倍 |
GIS 自己推薦 A基準 | 483 | ― | 133 | 3.6倍 | 2.2倍 |
国際文化学部 分野優秀者入試 | 42 | 21 | 12 | 3.5倍 | 3.2倍 |
文学部 日本文学科 自己推薦 | 71 | 70 | 24 | 3.0倍 | 2.6倍 |
文学部 地理学科 自己推薦 | 19 | 15 | 9 | 2.1倍 | 3.0倍 |
(出典:法政大学「2027年度 入学試験要項 共通冊子」の過去の志願者・合格者数。GISは書類審査の一段階のため1次合格の欄なし。志願者が少ない入試は省略:グローバル体験公募推薦は経営1.5倍・現代福祉1.2倍・キャリアデザイン12.0倍〈12人中1人〉、RSPは1.0倍)
文学部日本文学科は71人中70人が1次(書類)を通過し、2次の国語と面接で絞られる一方、哲学科・英文学科は1次で大きく絞られます。
英検®を持っていると倍率は変わる?【文学部と法学部で比較】
法政大学では、英検®が必要な入試の倍率が低いとは限りません。2026年度は、英検®準1級以上の合格などの英語資格が必要な文学部英文学科が7.9倍、英語資格が不要の日本文学科が3.0倍、地理学科が2.1倍でした。英検®の効果は倍率よりも、法学部・文学部英文学科のように英語資格がないと出願できない入試に、評定の条件なしで出願できる点にあります。
入試(2026年度の結果) | 主な出願条件(2027年度要項) | 志願者 | 1次合格 | 最終合格 | 倍率(計算値) |
|---|---|---|---|---|---|
法学部 国際政治学科 英語外部試験利用自己推薦 | 英検®CSEスコア2,304以上、TEAP 309以上などのいずれか。評定の基準なし。既卒可 | 73 | 39 | 18 | 4.1倍 |
文学部 英文学科 英語外部試験利用自己推薦 | 英検®準1級以上の合格、IELTS 5.5以上などのいずれか。評定の基準なし。卒業5年以内 | 63 | 14 | 8 | 7.9倍 |
文学部 日本文学科 自己推薦 | 評定3.8以上など。英語資格は不要 | 71 | 70 | 24 | 3.0倍 |
文学部 地理学科 自己推薦 | 評定4.0以上かつ地理探究か地学4.5以上。英語資格は不要 | 19 | 15 | 9 | 2.1倍 |
(出典:法政大学「2027年度 入学試験要項 共通冊子」、各入試の2027年度入学試験要項。倍率は志願者数÷最終合格者数で本記事が計算)
英文学科の倍率が高いのは、評定の条件がなく、英語の得意な受験生が集まりやすいためと考えられます(数字からの本記事の解釈で、大学の説明ではありません)。法学部では、総合型選抜は国際政治学科の英語外部試験利用自己推薦だけで、英検®CSEスコア2,304以上(準1級の合格基準2,304と同じ)か、TOEFL iBT・IELTS・TEAPなどの同等の基準がなければ出願できません。2027年度から英検®の基準は「英検®準1級以上の合格」から「英検®CSEスコア2,304以上」に変わり、準1級に不合格でもスコアが基準に届けば出願できるようになりました。
注意点は次の2つです。
- 法学部国際政治学科は2025年度も4.1倍(45人中11人合格)だが、英文学科は2025年度の結果が公表されておらず、1年分で判断しないほうがよい
- 英検®があれば受かるわけではない。倍率はその入試に出願した人の中での競争で、書類と面接などで選考される
英検®は、法政大学の一般選抜の英語外部試験利用入試(2月5日)にも使えます(一般選抜の基準はスコアではなく、学部により英検®準1級以上か2級以上の合格)。基準や得点の扱いは法政大学 英検®利用で解説しています。英検®のスコアを高3の夏までに上げたい人は、英検®短期集中コーチングもご覧ください。
法政大学の総合型選抜の条件は?評定はいる?
評定の条件は入試ごとに違い、法学部国際政治学科・文学部英文学科・情報科学部・理工学部・GISには評定の基準がありません。文学部哲学科・日本文学科、まちづくりチャレンジ、キャリア体験自己推薦は3.8以上、地理学科とスポーツ健康学部理数系は4.0以上(教科別の条件つき)、グローバル体験公募推薦の経営学部経営戦略学科は4.2以上です。
入試 | 評定(全体の学習成績の状況) | 代わりに使える条件・追加の条件 | 既卒の可否 |
|---|---|---|---|
文学部 哲学科・日本文学科 自己推薦 | 3.8以上 | 連続180日以上の留学経験、またはIB(見込点26以上)でも可。日本文学科は入学時20歳以上で就労経験ありも可 | 卒業5年以内まで可 |
文学部 地理学科 自己推薦 | 4.0以上 | 地理探究か地学が4.5以上(必須) | 不可(2027年3月卒業見込みのみ) |
国際文化学部 SA自己推薦 | 3.5以上 | 外国語のいずれかの言語が4.0以上(必須) | 不可 |
国際文化学部 分野優秀者入試 | 3.5以上 | 語学資格・スピーチ・研究成果・コンテストなど7分野のいずれかの実績(必須) | 可 |
人間環境学部 自己推薦 | 3.5以上 | IB(見込点26以上)でも可 | 不可 |
まちづくりチャレンジ/キャリア体験自己推薦 | 3.8以上(キャリア体験は社会人で卒業後5年を過ぎた人は評定の条件なし) | まちづくり・キャリアの経験や実績(必須)。まちづくりは学校関係者以外の推薦者も必要 | 可 |
スポーツ健康学部 理数系 | 4.0以上 | 数学4.0以上かつ理科1科目4.0以上、数学Ⅲ・Cまで履修 | 不可 |
スポーツ健康学部 アスリート系 | 3.2以上かつ英語3.0以上 | トップアスリート系は評定の条件なし(競技成績が条件) | 可 |
法学部 国際政治・文学部 英文 | 基準なし | 英語資格が必須(英文は出願開始日から2年以内に受けたもの) | 法は可、英文は卒業5年以内 |
情報科学部 自己推薦/理工学部 公募推薦 | 基準なし | 情報科学部は数学Ⅲ・Cまでの履修。理工学部は推薦者と入学の確約が必要 | 不可 |
(出典:法政大学 2027年度 各入試の入学試験要項)
法政大学の総合型選抜は併願できる?専願?
法政大学の総合型選抜は、入試ごとに専願かどうかが違います。多くの入試は「合格した場合は入学を確約できる者」を出願資格とする専願です。
区分 | 主な入試 |
|---|---|
専願(入学の確約が出願資格) | 文学部 哲学科・日本文学科・英文学科(英文は2027年度から専願のみ)、国際文化学部 SA・分野優秀者、人間環境学部 自己推薦、キャリアデザイン学部(キャリア体験・商業学科等)、グローバル体験公募推薦、理工学部 公募推薦、スポーツ健康学部 アスリート・トップアスリート系 |
他大学と併願可と要項に明記 | スポーツ健康学部 理数系 |
共通冊子のカレンダーで専願とされていない | 法学部 国際政治学科、文学部 地理学科、まちづくりチャレンジ、人間環境学部 RSP、情報科学部、GIS(S・A基準) |
(出典:法政大学「2027年度 入学試験要項 共通冊子」総合型選抜カレンダー、各入試の要項)
専願とされていない入試でも、要項に他大学と併願できると書かれているのはスポーツ健康学部理数系だけなので、併願したい場合は法政大学入学センターに確認しましょう。国際文化学部のSA自己推薦と分野優秀者入試は互いに併願できず、スポーツ健康学部の理数系とアスリート系もどちらか一方にしか出願できません。
法政大学の総合型選抜の試験内容と日程は?
2027年度の総合型選抜は10月23日までに全入試の出願が締め切られ、2026年11月3日時点では最終合格を発表した入試はまだありません。2次試験は11月8日・15日・29日の3つの日程に分かれます。
2次試験日 | 主な入試と2次の内容 | 1次合格発表 | 最終合格発表 |
|---|---|---|---|
11月8日 | グローバル体験公募推薦(経営・現代福祉)、まちづくりチャレンジ(小論文・面接)、RSP(面接) | 10月29日 | 11月17日 |
11月15日 | 文学部(哲学は小論文、日本文学は国語、地理は地理の筆記と面接、英文は面接)、国際文化学部(面接)、人間環境学部(小論文・英語・面接)、キャリアデザイン学部(グローバル体験公募推薦を含む) | 11月6日 | 11月24日 |
11月29日 | 法学部 国際政治学科(オンライン面接・プレゼンテーション)、スポーツ健康学部(筆記・面接)、情報科学部(数学・面接)、理工学部(面接) | 11月20日 | 12月8日 |
(出典:法政大学「2027年度 入学試験要項 共通冊子」総合型選抜カレンダー)
GISは書類審査の一段階(オンライン面接を行う場合あり)で、英語スコアの提出が必須です。S基準は11月4日、A基準は12月15日(追加合格12月22日)に合格を発表します。入学検定料は35,000円(GISは20,000円)です。過去問は、法政大学が2024・2025年度分を入学試験ガイダンスのページで、2026年度分を情報公開ページで公開しています(面接だけ・書類だけの入試は掲載なし)。
2028年度入試で変わることは?
2026年11月3日時点で、法政大学から2028年度の総合型選抜についての変更予告は出ていません。2027年度は情報科学部の改称(公募推薦→自己推薦)、法学部国際政治学科の英検®の基準の変更、文学部3学科の既卒を「卒業5年以内」にする変更がありました(法政大学「入試の主な変更点」)。高校2年生は2028年度の要項で条件を確認しましょう。
総合型選抜と一般選抜はどう両立する?
法政大学の総合型選抜は専願の入試が多く、主な入試の倍率も2〜10倍台のため、不合格になったときに一般選抜へ切り替えられる計画が必要です。最終合格発表は11月4日〜12月15日(GIS A基準の追加合格は12月22日)で、年明けの一般選抜の出願より前に結果が出ます。
- 高2のうちに、志望学部の評定・英語資格・既卒の条件と、専願かどうかを要項で確認する
- 英語資格は高3の夏までに取る(法学部国際政治学科・文学部英文学科は必須。英文学科は出願開始日から2年以内のもの)
- 志望理由書と活動の証明資料を準備し、9月〜10月の出願に間に合わせる
- 2次試験の準備と並行して、T日程(2月5日)・A方式の対策を続ける
法政大学の一般選抜は、日程を法政大学 入試日程、得点の目安を法政大学 合格最低点、勉強の順番を法政大学の参考書ルートで確認できます。総合型選抜の準備は、総合型選抜とは?対策はいつから始める?、志望理由書の書き方、面接対策、小論文の書き方で解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 法政大学の自己推薦の倍率は2026年度どのくらいでしたか?
志願者数÷最終合格者数で計算すると、文学部哲学科10.5倍、英文学科7.9倍、人間環境学部5.0倍、法学部国際政治学科4.1倍、国際文化学部SA自己推薦3.6倍、日本文学科3.0倍、地理学科2.1倍などです。大学は倍率を公表していません。
Q2. 法政大学の総合型選抜で評定なしで出願できる学部は?
法学部国際政治学科と文学部英文学科の英語外部試験利用自己推薦、情報科学部の自己推薦、理工学部の公募推薦、GISには評定の基準がありません。法と英文は英語資格、情報科学部は数学Ⅲ・Cまでの履修、理工学部は推薦者が必要です。
Q3. 法政大学の総合型選抜は専願ですか?
入試によります。文学部の哲学科・日本文学科・英文学科、国際文化学部、人間環境学部の自己推薦などは入学を確約する専願です。スポーツ健康学部の理数系は、要項で他大学との併願ができるとされています。
Q4. 法政大学の総合型選抜の合格発表はいつですか?
2027年度の最終合格発表は、2次試験日に応じて11月17日・11月24日・12月8日の3つです。GISはS基準が11月4日、A基準が12月15日です。
Q5. 法政大学の総合型選抜の過去問はありますか?
あります。2024・2025年度分は入学試験ガイダンスのページ、2026年度分は情報公開ページで公開されています(面接だけ・書類だけの入試は掲載なし)。
Q6. 英検®準1級があると法政大学の総合型選抜は有利ですか?
出願できる入試が増えるという意味で有利です。英検®CSEスコア2,304以上(準1級の合格基準と同じ)があれば、評定の基準なしで法学部国際政治学科に、準1級の合格(出願開始日から2年以内に受けたもの)があれば文学部英文学科に出願できます。ただし2026年度の倍率は4.1倍・7.9倍(計算値)で、英検®があれば受かるわけではありません。
まとめ|法政大学の総合型選抜の3つのポイント
- 法政大学の総合型選抜は自己推薦・公募推薦・社会人入試の総称で、2027年度は11学部で約20の入試。2026年度の倍率(計算値)は主な入試で2.1〜10.5倍と大きく違う
- 評定は「基準なし」〜4.2以上(教科別の条件つきを含む)、既卒の扱いも入試ごとに違う。文学部・国際文化学部・人間環境学部の自己推薦など多くは入学を確約する専願
- 英検®などの英語資格が必須の法学部国際政治学科・文学部英文学科は評定不問で出願できるが、倍率は低いとは限らない。専願が多いので一般選抜の対策を止めない
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